2024年問題_2024ねんもんだい
2024年問題とは、2024年に深刻な影響が起きる社会問題のことです。
2019年4月の働き方改革の一環として、労働基準法が改正され、
時間外労働の上限が法律に規定されました。
この時間外労働の上限の適用が5年間猶予されていましたが、
2024年3月に終了することから2024年問題と呼ばれています。
現状でトラックドライバーの高負荷労働環境によって成り立っている物流は、
上限規制を遵守しながらでは現在と同レベルの物流を確保することは難しく、
14%程度の輸送能力不足 が予測されています。
〇介護医療における2024年問題
日本の医療業界は医療従事者が日々努力を重ねて必要な医療を提供しています。
しかしそれは、医師の長時間労働によって支えられています。
今後、生活習慣病・悪性腫瘍治療を中心とする医療のニーズの変化や医療の高度化、
高齢者の増加に伴う医療需要の高まり、少子化に伴う医療の担い手の減少が進む中で、
医師個人に対する負担がさらに増加することが予想されます。
そのような状況下で、医師の労働時間に関する「医師の働き方改革」は極めて
厳しい条件と言えます。
しかし、地域に必要とされる医療を持続的に提供できる社会の実現が必要です。
以下は2024年4月に開始された医師の働き方改革の新制度です。
◇時間外・休日労働時間の上限設定
診療に従事する医師は時間外・休日労働時間の上限時間について、
以下のいずれかの水準が適用されます。
※複数の医療機関で勤務する場合は、労働時間を通算して計算
A水準:全ての勤務医に原則的に適用 上限時間 年間960時間
連携B水準:地域医療の確保のため、 本務以外の副業・兼業として 派遣される際に適用 上限時間 月間 100時間未満/年間 1,860時間 (各院では960時間)
B水準:地域医療の確保のため、自院内で救急医療や高度ながん治療などの
長時間労働が必要な場合に適用
上限時間 月間100時間未満 / 年間1860時間
C-1水準:臨床研修医・専攻医の研修のために長時間労働が必要な場合に適用 上限時間 月間100時間未満 / 年間1860時間
C-2水準:専攻医を卒業した医師の技能研修のために長時間労働が必要な場合に適用
上限時間 月間100時間未満 / 年間1860時間
◇勤務医の健康確保
・時間外・休日労働が月100時間以上となることが 見込まれる医師には、面接指導が実施されます。
・十分な休息時間(睡眠時間)を確保するため、 医師の勤務間のインターバルのルールが設定されます。
【例】 ① 始業 AM8:00 ⇒終業 PM11:00 ⇒ インターバル(9時間) ⇒翌日 AM8:00始業 ② 始業 AM8:00 ⇒終業 翌日PM12:00(宿直) ⇒インターバル(18時間)⇒翌々日 AM8:00 インターバル中に緊急業務が発生した場合は 代償休息が翌月末までに与えられます。 【例】 6月に計8日間、各3時間働いた場合 8(日間)×3(時間)=24(時間) ⇒24時間分の代償休息が7月末までに与えらえれる
参考:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html